読書

ケータイ小説

今朝の日経(podcast)によると、今年のベストセラーの特徴としてケータイ小説の隆盛が上げられるとか。稚拙ではあるけど親しみやすいことが、よく理由として挙げられているが、どちらかというと一億総妄想に突入してるだけじゃないかなって。自分の都合の良…

佐々木俊尚『グーグル Google−既存のビジネスを破壊する』

まあ、広告屋さんでこれ知らなかったら拙いよというか。 ベストセラーになってくれたから、取り上げられている事象でコンセンサスとるのに丁度良いかも。 でも、グーグル八分は知らなかった。 googleはインフラを誠実に構築してるということを標榜してるし、…

梅田望夫『ウェブ進化論』

60年代〜90年代において個性重視が叫ばれていたのは『公』が揺るがない土台だったからで、だけど実際は『公』という無意識の文化的連帯意識が無くなってしまうという実現の仕方をしていて。 自由と勝手の取り違えのような事象が起きている。 その、分断され…

太田光・中沢新一『憲法九条を世界遺産に』

LIVEに行く醍醐味はアトモスフィアを感じられること。 それは雰囲気とか空気感とか言い換えることができるのかもしれないけれど、敢えてカタカナで称するのは、そのときの場が含んでいる粒子ひとつひとつが纏っていた光というイメージがこの言葉にはあるから…

川上弘美『神様』

短編集。 表題作がプロローグ、その続編がエピローグ。 せつなさと仄かな毒。 『離さない』 このまま永遠にいられるなら。 それが変わらぬ人の願いではないのか。 「離さない」 その瞬間、主客転倒する。 あれほどに手放したくなかった人魚から逃げ出す。 「…

ダン・ブラウン『ダ・ヴィンチ・コード』

辞書遊びのような、次から次へと目新しい出来事・・・ディズニーの件(訴訟は起きないのだろうかと心配してしまうのは職業病だろうか)やら絵画の読み取り方やら興味深い事象が次から次へと顕れてくる。 思い出されたのは『ソフィーの世界』 そういえばヒロ…

谷崎潤一郎『細雪』

今更ながら手を付けてみた。 お見合いの話に始まり、各種お見合いが行われ、そしてお見合いで終わる。 淡々と女性的日常が綴られる。 もっと引き絞って美を描いているかと思っていて、だから呆れを含んで読み進めていたのだけど。 ああ、こういう人、いるよ…